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「永遠の0」と私 [思うこと]

先日、やっと「永遠の0」を観に行きました。
いやー、観て良かったわ。
まだ上映中なので、もう一度観なくては。
帰りに速攻で原作買ったよ。

戦争映画(特に特攻もの)が公開されると、必ず(言い方としては「かんならず」っていう、「か」にアクセントを置いて、言葉を強調をしたい感じ)
「戦争を/特攻を美化するべきではない」
「特攻を美化している」
…はいはいききあきましたー。
ご多分に漏れず、この映画についてもそういうオコトバがあるそうで(鼻をほじりながら)。

原作本、平積みと言うか表面置きになっていたんだけれど、それを手に取った瞬間、
「あっれ、あたし2冊持っちゃった?」
っていうボリューム。
内容も濃いので、読むのに時間は当然、体力はいるわで、文庫なら厚くても2日で読む私が倍ぐらいかかりました。
(京極夏彦は読んだ事ないです)
これをオリジナルシーンも加えて144分の映画にするので、そりゃカットされているシーンも設定もあるし、何人かのエピソードを1人にしてあったりというのがありました。


永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)

  • 作者: 百田 尚樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/07/15
  • メディア: 文庫



が。
映画ではほぼ語られていなかった軍上層部(大本営って言うの?)の弱腰頭弱エピソードを読むと、

「この物語が戦争や特攻を美化しているならば、この世は何もかも全てがビュリフォーワンダフォーだぜ」

って思う訳ですよ。


私の母の年齢をカミングアウトする必要もないのですが、母は戦中に生まれています。
勿論、当時の記憶はないでしょう。あったらそれはそれで怖いわ、っていう年齢。
ここに時々コメントを書いてくれる、従姉であるべんじー姉さんのお母さんが私の伯母で、年齢差は母から何度か聞いていますがいつも忘れます。
(実は今年の正月まで、べんじー姉さんと自分の年齢差も忘れていたぐらい、人の年齢はすぐ忘れるんだぜ)
母は末っ子なので伯母たちも戦時中に子供だった訳ですが。
伯母たちも記憶はないんじゃないのかな。一昨年亡くなった、一番上の伯父はどうだろう。

母が生まれる少し前に、母の父である所の、私の祖父は亡くなっているのですが、一体当時何歳だったのかは知りません。
しかし、戦中という時代だったので、心身に問題ない成人男性=戦争に行っているというイメージしかないのです。無学過ぎるよ私。
未成年の志願兵もいたらしい事はうすうすわかってきましたが。
勿論祖父が戦死したという話は聞かないので、本当に何も私は知りません。
でも、確実に、私達の祖父母世代は戦中に大人だった訳で。

母たちの出身が福島県という場所柄でしょうか、祖母から戦争の話を聞いた記憶がありません。
…って言うかね、祖母も私が小さい頃に亡くなったので、声も覚えていないんですよ、実は。
喫茶店(あくまでカフェではなく)でアイスクリームを頼むと、平たい四角っぽいスプーンが出て来るじゃないですか。
あれを見ると祖母を思い出す、って今年正月、確か妹だったと思うんだけれど、言ってたんですよ。
実は私も同じで。
祖母の思い出と言うと、何故かあのスプーンとヤクルト(野球じゃなくて乳酸菌飲料)なのです。
病院にお見舞いに行った時に、食事について来たヤクルトをもらっていたのかもしれません。

というレベルの小さい頃に祖母も亡くなっているので、戦争の話を身近な人から聞いた事がないんです。
「おじいちゃんは昔、戦争に行っていたんだよ」とかいう話。

実は真珠湾攻撃がある意味ルール違反(? 宣戦布告をしないままの超奇襲攻撃)だったという事さえ「永遠の0」で知ったぐらいなので、本当に教科書が薄っぺらいのか、私の学習能力が薄っぺらいのか、全くもう。

学生時代、私は全く真面目な生徒ではなかったので、多分歴史の授業も真面目に聞いていなかったのはあると思います。
しかし、あまりにも私は戦争を知らない。
ジローズが歌う「戦争を知らないこどもたち」を更に上回る戦争を知らない子供(今は大人ですが)なんじゃないのかと思う訳です。
終戦から来年で70年、当時の事を知る人たちはどんどんいなくなっていってしまいます。
でも私は、自分が生まれるたった29年前まで行われていた戦争の事さえ知らない。
日本陸軍は基本的に銃剣、アメリカ軍は重砲や機関銃を使っての戦いだった、と読んで
「刺し殺す白兵戦とか、一体いつの戊辰戦争だよ、これは昭和だろ」
って突っ込める程度には新選組好きなんですけれど、でもまぁ、やっぱり詳しくないです。
(戊辰戦争で薩長軍が当時は新式だった銃を使ったのに対し、幕府軍は旧式の銃や刀剣だった、っていう話)
でも、もしかしたら新選組についての方が、太平洋戦争についてよりもちゃんと知ろうとしたんじゃないかと思います。

30歳を過ぎて、初めて広島へ行きました。
メインの目的はライブを観る為ではありましたが、絶対に行くべきだと思っていた所がありました。
原爆ドームです。
初めての広島、路面電車でウィークリーマンション(その時は四国2泊からの広島だったので、全部バラバラに自分で手配した)に向かう時、原爆ドームのすぐ近くを通りました。目の前に電停があるんですよ、広電の。
生まれて初めて、毎年誕生日の前日になるとテレビで見ていた(私8/7生まれなので)あの原爆ドームを車窓から見て、込み上げたのは言い様のない衝撃でした。
哀しいとか辛いとか、そういうんじゃなくて、もう「衝撃」としか言えないあの感覚。
改めて次の日、朝から原爆ドームへ向かいました。
8:15、鐘が鳴りました。
私でも知っています、昭和20年8月6日、原爆が投下され、炸裂した時間。
今は広島の小学生でも、「8/6 8:15」が何の事かわからない子供もいると聞いたのですが、マジですか。あり得ないでしょ?
広島、長崎以外の今時の若者(30歳ぐらいまで)ならそれもあり得るなと思っちゃうんですけれど。
(長崎は8/9の11:02)
ふらふらと相生橋(原爆ドームのすぐ横)を歩いていたら、若いカップルに「写真撮ってください」と頼まれ、いいですよーと引き受けたんですが、カップルがね、原爆ドームをバックに、笑顔でピースサインをしてたんですよ。
うーん、ここだからって「平和」という意味合いで使った訳じゃなくて、日本人の習性だな単に、というのと、笑顔でというのが当時から拭えないでいる違和感です。ただの観光地じゃないのよここは、っていうね。私の考えがおかしいのかしら。
あ、私右とか左とかもそもそもわからないので、そのへんのツッコミは各自のブログやツイッターやフェイスブックでお願いするです。ここで議論するつもりは皆無なので。
右左真ん中じゃなくて、何だろう、「日本人として」って感じ。これが右か左かなのかしら。
「日本人なら原爆ドームと広島・長崎の原爆資料館行っておけよ」みたいな。
あ、実際は資料館は強くは勧めない。私自身も広島出身の友人に言われたんだけれど、結構リアルな資料があるので、ダメな人は本当にトラウマレベルでダメだから。
広島がそうだったので、長崎も多分そうじゃないのかな。実は長崎にはまだ行っていません。

誕生日が広島と長崎の原爆投下日に挟まれているから、という理由は実は後付けなのですが、何だろう、物凄く興味があるんですよ、先の大戦に。
別に艦これやってるとかそういうのは皆無です。艦これだったら呉だよな。
若い頃に知る事がなかった、日本にとって一番最後であるべき戦争を、このまま風化させてもいいのかな、という単純な疑問もあって。
誰かから伝えられないのなら、自分で知りに行こう、って。
私が伝える事は出来ないけれど、せめてこの世代でもちゃんと知ろうとした人はいる、私もその1人でありたいと思う。

実は「永遠の0」を見るまで、零戦と特攻の違いもうっすらでした。
と言うか、零戦=特攻でした。特攻隊だけじゃなく、戦闘にも使われていたんだなという、ものすごく小学生レベルな所に自分の知識レベルがあったので、もう映画を観たときはちんぷんかんぷんだし、原作はもっと難しいので、読めない漢字もありました。
「直掩機」なんて初めて見たよ。読めなかったよ。
「ちょくあんき」って勝手に読んでて、後から調べたら「ちょくえんき」だったよ。護衛機と同じ意味だって。

一応東京も「東京大空襲」という事があったのですが、戦争に割かれる授業時間は薄かった。
広島や長崎はやはり原爆投下があったので、そういう話は授業とは別に聞く機会もあったようですが。

結局、広島にばかり私の興味は向いてしまうのですが、2、3年前に、初めて呉に行きました。
目的は大和ミュージアムです。
えーと、多分「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」を観た影響だと思います。あれ、ヤマトファンからメタクソに言われていますが、私は好きですよ。他の「宇宙戦艦ヤマト」シリーズを見た事がないから、先入観ナシで観られたのが幸い。
その時は時間がなくて、主立った展示をかいつまんで見たのですが、そこに零戦もあったのですが、多分その時は軽く見ただけでした。
確か、特攻隊員の遺書もあったと思うのですが、皆、国の為に、天皇陛下の為にと書かれていて、あとは殆どが親への感謝を述べる文章だったと記憶しています。

特攻をテロと同じと見る向きもあるようですが、それは麦茶とほうじ茶ぐらいには違うと思います。
テロは無差別攻撃です。非戦闘員を傷付ける、殺す目的で行われます。
しかし特攻は戦争です。向かう相手は空母などの戦闘関連機、そしてその搭乗員です。殺し合う相手です。
勿論特攻を正当化するつもりは全くないです。
むしろ、考えた本人はどうせ行ってないんだろ、行かないから人の命をそういう使い方できんだろ、お前が最初に行って死ね、って思っています。
国の為、天皇陛下の為、そういう所が狂信的な愛国心、洗脳であり、テロリストと同じと言われる所以らしいのですが、まず先に書いたように狙う相手が違う。
どちらかと言うと空襲だの原爆投下だの沖縄戦の方がテロリズムに近くないですかい?非戦闘員に向けられた無差別攻撃。
確かに「戦時中」という異常事態ではあるけれども、自分たちに向かって来ない相手を無差別に傷付け、殺してしまうというのはテロと同じじゃないのかい?と。
(あ、でも空襲とかは攻撃側は自分の命を直接引き換えにはしてないや)
特攻隊員は、国の為、天皇陛下の為と言いながら、きっと一番守りたいのは大切な家族たちだったのではないかと思うんですよ。あ、こういうのが「特攻を美化している」と言われる理由なのか?
そうじゃなくてさ、無理矢理、行きたくもないのに行かされた隊員もいるだろうし、自分1人の命で国を守れると狂信的に思っていた人は意外に少ないのじゃないかなって思う訳さ。
「使い捨てられる為」に突貫養成された搭乗員1人の命なんて、なくなって悲しむのは家族などの大切な人たちだけなのだから。
きっと軍上層部は、彼らのそれぞれたったひとつの命を、せいぜい弾1発程度にしか考えていないんだから。

これは今も昔も変わらないなと感じるのですが、上層部は命令や文句ばかり言って、でも実際に戦っているのは兵士たちで、でも上層部はその戦闘員たちを使い捨てにしか思っていない、という事。
もうさ、戦争するならその国のトップが先頭切っていけという世界中の法律でもできないかなって思うよ。そうなると戦争の類の数割はなくなると思う。
(行く人は行くだろうけれど)
新選組で言えば、近藤勇も土方歳三も自分も現場に行って刀振るってたんだぜ。何だよこの違い。

国の為に死ぬのが当然、そんな雰囲気の中、宮部久蔵は「妻と娘に会う為に生きて帰る」と口にしていたと書かれています。
これ、平成に生きている日本人としては普通の感覚かもしれませんが、ほんの70年前、しかも軍隊の中でそれは許されない事でした。
親が、きょうだいが、妻が、子供がいて、それでもその人たちよりも国が大切であると本気で思っていた人ってどれぐらいいるんだろう。
1日でも当時の軍隊の人らが今の時代に来たら、もんのすごい怒られるんじゃないのかね私ら。
「国の為に自分の命を懸ける」なんて、正直考えた事ないもん、40年近く生きて来て。
逆に言えばそれは幸せなのかもしれないけれど。

1人の個人である以上、完全な中立は無理だとは思うんですが(よりによって私は原爆を投下された唯一の国である日本の国籍を持ち、生まれも育ちも日本)「戦争を知らないこどもたち」の1人なりに、客観的に先の大戦について知りたいと思うのはおかしいのでしょうか。

知覧とか鹿屋とか、行ってみたい資料館はあるのですが、鹿児島中央駅からバスで1時間以上(これは知覧かな)というポイントに、乗り物酔い体質がビビっています。
でも零戦だとそちらなのよね。
呉にももう一度、じっくり行きたいし、長崎にも行きたい。

最近、広島ばかりで…不謹慎な言い方をすれば停滞していた好奇心が、「永遠の0」によってまた広がり始めています。
原爆から特攻、零戦への遡り、それはあまりにも不幸な歴史だけれど。
知る権利はあるし、幸いにも今は米軍統治下ではないので、終戦直後よりも資料を見る事ができるでしょう、多分。
(統治下時代に処分されているのも多いと思うけれど)

で、こういう事を書くと、総理大臣の靖国訪問はどう思う?って言われるのかなぁ。
…行きたい、行くべきと思うなら、行けばいいんじゃないっすか?(←3杯目のビールを飲みながら言ってみたぐらいのテキトーな感じで)それが8/15でも、他の日でも。例えば12/8でもさ。
行くべきではないと思うならやめときゃいいし。
どうせ公的でも私的でも、いろいろ言われんのは同じなんだしよ。
総理大臣も所詮は感情を持った1人の人間なんだから、同じ党だったとしても、考え方に違いがあって当たり前さ。
外から日本は戦争を反省していない云々言われる筋合いもなかろうにさ。
美化しているかしていないか、それは個々の価値観の違いさ。
日本国内でも、戦中はヒーロー扱いだった兵士が、終戦の途端に「故郷の恥さらし」とか言われちゃうんだもん、海外全部に理解しろってのは、無理よ。
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べんじー

こんばんは。
キミのお母上とウチの母親ってたぶん7~8歳差ぐらいじゃないかな?離れてるとしても10歳位だと思うよ。私の母の話によると祖父は大酒飲みで肝臓悪くして亡くなったって。母は祖父の事を良く言ってた記憶がなかったよ。うろ覚えだけどね
祖母は私が中一まで生きてたから、それなりに記憶はあるんだけど、その辺の話は、今度会った時にってことで(笑)。
by べんじー (2014-03-22 00:54) 

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